面会交流
Q1 私と妻の間には3歳になる子供がいます。妻とは別居しており,子供も妻と一緒に暮らしています。現在,離婚に向けた話合いをしていますが,妻は私と子供が面会するのを拒絶しています。私が子供と会うことはできないのでしょうか。
A 父母が協議上の離婚をするときは,父母が子供と面会することその他の交流について必要な事項を定めることができるとされています(民法766条1項)。そのため,当事者間の協議によって,子供との面会交流について定めることが可能です。
もっとも,今回のご相談では,妻が面会交流を拒絶しているとの事ですので,当事者間での協議がまとまらない可能性もあります。そのような場合には,家事調停や家事審判手続により,面会交流の申立てをすることが可能です。
なお,実務上は,離婚前であっても,別居親が子との面会交流を求めて家事調停・審判の申立てをすることも認められています。
Q2 先日,妻と一緒に暮らしている子供と私が,月に1回,面会するという内容の調停が成立しました。しかし,妻は面会交流に関する調停が成立したにもかかわらず面会交流を拒絶しています。私が子供と面会することを妻に強制することはできないのでしょうか。
A 面会交流に関する調停が成立したにもかかわらず,面会交流が実施されない場合には,妻に対して面会交流の履行勧告を出すよう,家庭裁判所に申し出ることが可能です(家事事件手続法289条7項,1項)。また,調停時の条項の定め方によっては,間接強制をすることが可能な場合もあります。