離婚の種類
Q1離婚するためには,どのような手続をとればよいですか。
A 次のような手続をすることで,協議離婚をすることができます。
- 市区町村の役場に行って,離婚届の用紙をもらいます。
- 離婚届の用紙に記入して,夫婦のそれぞれが署名,押印します。
- 成年の証人(2人以上)を頼んで,夫婦のそれぞれの離婚意思を確認してもらい,証人に署名,押印してもらいます。
- 以上を踏まえた上で,離婚届を市役所等の戸籍役場(届出人の本籍地又は所在地の市役所,区役所又は町村役場)に届け出ます。
Q2家事調停とはどのような手続ですか。
A 家事調停とは,裁判官1人と民間の良識のある人から選ばれた調停委員2人で構成される調停委員会が,当事者双方に事情を尋ねたり,意見を聴いたりして,助言やあっせんをする手続のことをいいます。
調停は,家庭裁判所の調停室で行われ,多くの場合,当事者ごとに別々に事情を聞かれます。調停委員会の助言やあっせんの結果,当事者間で合意ができれば,調停成立となります。
相手方が調停で定めた内容を守らない場合には,裁判所から相手方に履行勧告を行うように求めることができます。また,調停で定めた内容によっては,その内容を強制的に執行するなどの方法をとることができる場合があります。
Q31年ほど前から夫と離婚したいと考えているのですが,夫が離婚することに反対し続けており,話合いは今も平行線のままです。これ以上話が進展する見込みもないので,今すぐ裁判で離婚をしたいのですが,可能でしょうか。
A 離婚を求める訴訟を提起する前に,家事調停手続を申し立てなければなりません(調停前置主義)ので,原則として家事調停の申立てをせずに,裁判離婚を請求することはできません。ただし,相手方が行方不明の場合など合意による解決が期待できないような場合には,例外的に調停申立てをせずに裁判離婚を請求できます。
調停期日で一定の話合いが行われた結果,調停がまとまらなかった場合には,裁判において離婚を請求するという流れになります。